ポンジーネーミング

γ―4
「名前などただの識別信号だ。どう呼ばれようが僕はどうだっていい。意味がない」
「なら僕らで響きがいいニックネームを考案する事にしようか。この時代では何かしら呼び名があったほうが便利に事が進むからね」
「未来人(男)で十分だろ。それでもいっこうに呼び名に困ったりはしないぞ」
「そうは言っても新たに来訪者が現れた場合その彼との区別がつけられなくなるだろうね」
「……まさかこのままねずみ算式に厄介ごとが増えるんじゃないだろうな」
「ねずみ算と言えばアメリカではねずみ算を犯罪に用いるねずみ講の事をポンジースキームと言うらしいね。二十世紀初頭に登場したイタリア系の詐欺師、チャールズ・ポンジーがあまりに凄かったためにもう代名詞でもない、れっきとした名詞にまで昇華した言葉だよ」
「じゃあコイツのあだ名はポンジーで決まりだな。これ以上増やされてたまるか。未来人(男)の話にけりがついたところで本題に移ってもらおうか」
「……おい、なんでこの僕が犯罪の名詞をあてがわれなければならないんだ」
「これで全員の自己紹介はすんだね」
「ええ、ここからが本題です」
「なんでそう当然のように話が終わってるっ!」
「――ポンジーの由来……きっとそれじゃ――ない――」

δ―4
「名前などただの識別信号だ。どう呼ばれようが僕はどうだっていい。意味がない」
「なら僕らで響きがいいニックネームを考案する事にしようか。この時代では何かしら呼び名があったほうが便利に事が進むからね」
「未来人(男)で十分だろ。それでもいっこうに呼び名に困ったりはしないぞ」
「そうは言っても新たに来訪者が現れた場合その彼との区別がつけられなくなるだろうね」
「……まさかこのまま厄介ごとのバーゲンセールになるんじゃないだろうな。安すぎるからこそ頻繁には現れないなんざどこぞの生地みたいだな」
「ポンジーの事かい? 語源は中国の平織や糸車から来ていると言われているけれど、欠点もないし紙よりも安いコストで作る事ができる優れものだね。日本では逆に輸入する段階でのコストが痛いらしくてかつては出回っていなかったけれどね。けれど北陸地方では結構作られているし、独特の粗硬のおかげで宣伝旗としても使われているよ」
「じゃあコイツのあだ名はポンジーで決まりだな。厄介ごとの旗印って意味でも十分だ。未来人(男)の話にけりがついたところで本題に移ってもらおうか」
「……おい、なんでこの僕が旗代わりをあてがわれなければならないんだ」
「これで全員の自己紹介はすんだね」
「ええ、ここからが本題です」
「だからなんでそう当然のように話が終わってるっ!」
「――ポンジーの光沢は……とっても――綺麗ね――」

ε―4
「名前などただの識別信号だ。どう呼ばれようが僕はどうだっていい。意味がない」
「なら僕らで響きがいいニックネームを考案する事にしようか。この時代では何かしら呼び名があったほうが便利に事が進むからね」
「未来人(男)で十分だろ。それでもいっこうに呼び名に困ったりはしないぞ」
「僕らはパンジーって呼んでるよ。君とのファーストコンタクトが花壇だったらしいからね」
「パンジー? こいつには似合わん。あだ名は定着する前に変更しといた方が今後のためだ」
「そうは言うけれど、君に見せているのは彼の一面だけだと僕は睨んでいるのだけれど。きっと彼は花壇の世話をするぐらいやさしい側面を持っているだろうね」
「――彼の育てる――花は――きっと綺麗――……」
「パンジーだかポンジーだか知りませんけれど早く本題に入りましょうよ!」
「そうだな。とりあえず今日はポンジーにでもして次の機会に決めるとしようか」
「そうだね。あだ名は今後の人生を左右するほどにとても重要だけれど、ほんの数日では定着しない。今日のところはポンジーでけりをつけようか」
「なら自己紹介が終わったところで本題に移ってもらおうか」
「ええ、ここからが本題です」
「……ポンジー?」

「そのまま定着するだなんてその時は思ってなかったんだ……」


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 スレの流れを加速させる意味を込めて某所に投下した作品なのでかなり突発的な内容でオチなし。 が、次レスの方が見事なほどの返しをしてくださったおかげで起承転結がはっきりした辺り救われたかもしれません。 某所に保管してあるので覗いてみてください(自分の作品でないのでここに書けないのが残念です)。
 ……相変わらず衝動書きは早い。プロット完成させていざ執筆の段階で書き渋る事が多々な自分にとってはうらやましい限りで。
  2007年12月9日


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